某大手外資系企業に勤めている私、しまろんパパが、外資系企業での英語面接の実情ご紹介します。
社会人歴約20年のしまろんパパですが、そのほとんどを欧米系の企業で過ごしています。
採用・不採用に関わらず面接経験はかなり多く、最近では面接する側の人になることも増えてきました。
日系から外資への転職を希望している人は、英語力だけじゃなく、面接の進み方や受け答えなど、全てが未知数ですよね。
外資系の面接を受けること自体に、ハードルの高さを感じている人も多いのではないでしょうか。
でも、外資系の面接はコツを覚えて、しっかりと準備さえしていれば大丈夫!!
外資系の面接で受かるためのポイントや、日系との面接の違いなどをわかりやすく解説しています。
外資系への転職を考えている方は、ぜひ最後までチェックしてみてください。
外資系の転職面接は回数が多い?面接の流れを紹介
まずは、外資と日系の面接の違いからチェックしていきましょう。
外資系は一次面接からボスが出てくる
日系企業の場合、一次面接は人事担当者と会う事が多いと思います。
そのため、一次面接では実務の話よりも「会社のカラーにあった人かどうか」をチェックするための一般的な質疑応答が行われます。
一方、外資系企業はほとんどの場合、一次面接から自分の上司となる人との面接になり、いきなり実務の内容から入ります。
そのため、一次面接で質問に対する回答が上手くなかったりすると、一回目の面接で終了となります。
外資系はその場のノリで面接が進むので終わりがわかりづらい
一次面接から上司との面談になるので、「面接の回数も少ないのでは?」と思うかもしれませんが残念ながらそんなことはありません。
日系の転職面接は、面接で誰と会うか、どんな順番で何回くらい面接があるかが、あらかじめ決まっていると思います。
ヘッドハンターを使う場合は、「最初は誰と会って、それをクリアしたら、次は誰々で」と流れを教えてくれる場合もあります。
段取りがわかると、結構面接をするうえで安心しますよね。
一方、外資系の面接は日系企業の面接のように段取りがしっかりと決まっていません。
大らかと言うか相当適当です。
「最初に」会う人は決まってるのですが、そこで感触が良かったりすると、「ちょっと待ってて」と言われて、突然チームメンバーを連れてきて二次面接が始まる場合もあります。
いきなり外国とコンファレンスを初めて、一人 vs 複数面接 が始まる場合もあり、
「今日は一人とだけって聞いてたのに、結局5人は話したな…」
なんて事も結構あります。
また、「携帯で話すのでもいいから、明日ちょっと電話していい?」と、急遽電話で面接が入る事もあります。
この場合は、海外の時間に合わせるので、夜間の電話面接が設定されることもあるでしょう。
結果として、外資系の転職面接は、今自分がどの段階であと何回面接が残ってるのかがわかりません。
1人と話すのを1回とカウントするなら、外資面接の方が面接の回数は圧倒的に多くなる事が多いです。
平均すると5~10人とは話すのではないでしょうか。
そのため、期間は1か月程度でも、終わりが見えづらく、採用面接の期間が日系の転職面接よりも長く感じます。
入社してみると、「あれ、この人と面接で話したけど、業務に全然関係ないじゃん」なんてこともあるんですけどね。
日系の英語面接と外資系の英語面接の違い
日系でも英語面接を行う場合があります。
普通の外国人(と言う言い方も変ですが)なら、外資でやる面接と同じなので問題はありませんが、困惑するのが日本人が敢えて英語で行う面接。
且つ、面接官の英語もそんなに上手くない場合。 これは意外に緊張します。
後述しますが、日本語面接と英語面接では、質問に対する答え方の順番が変わるので、どっちに合わせればいいかが良く分からなくなるんです。
次章では、外資系の英語面接の質問に対する答え方のポイントを紹介します。
外資系英語面接対策で絶対に気を付けるべき2つのポイント
外資系での面接で、やはり一番気になるのは「英語がヘタだけどどうしよう」と言う事だと思います。
ウェブサイトを見ると「英語は下手でも大丈夫! 間違えを恐れず伝えてみよう!」なんて記事を見ますが、それは正直甘いと思います。
英語は上手いに越した事はないです。 そこは勘違いしてはいけません。
なので、出来る限り日々努力なり、準備をしておきましょう。
では、私も含め英語がネイティブではない人は、面接の時に何に気を付ければいいのでしょうか。
ポイント1:外資の英語面談は結論を先に答える
しまろんパパの経験では、ともかく、回答の順番・回答の仕方が大事と言う事です。
英語でメールや文章を書く時に、英語文化圏のメールは、まず結論が先に来て、必要があれば補足や経緯、Thank you。これで終わりです。
この順番が、面接でも重要になってきます。
仮に英語が上手くても、聞かれた事に対して経緯や背景を長々説明して最後に結論を言うと、肝心の結論部分の印象が残りません。
外国人面接官は最初に結論がくると思って話を聞いています。まず結論から答えるクセをつけましょう。
- 結論
(In my opinion, I think we should do~ ) - 理由
( because ~~~) - 経験に基づく裏付け・そう思った背景等の追加情報
(I have encountered the similar experience before in and I believe the same thing should be able to apply.. など)
上記の順番は、面接官の心証を決める上でとても大事です。
日本語で「~はどう思いますか?」と聞いて、いきなり「僕は~だと思います。理由としては~」 と答えることもあります。
でも、起承転結と言う言葉がある通り、「~があって、~なので、~だと思います」と答えるのが一般的でしょう。
一方で、全員とは言いませんが外国人は、そもそも「長く働きたくない」「さっさと自分の仕事を終わらせてビール飲みたい」と言う思考が常にあります。
そのため、最後まで出てこない結論を聞いてる時間がもったいないと感じます。
まず結論を聞いて、納得したら経緯なんて聞かずに次の質問に移る事もあるでしょう。
納得してない場合は、何でそう思うかをさっさと聞きたいんです。
ポイント2:失敗を恐れるよりも伝えたいことを簡潔に伝える
一番最悪なのが、「英語で失敗したらどうしよう」「英語が下手と思われたりしたらどうしよう」と、全く不必要な所に気を遣ってしまうことです。
文法的なミスを気にして言い直して、説明が長くなってしまうのは絶対にNGです。
文法や発音を気にしてもう一回言うなど、殆どの場合、相手は気付いていません。
「何で同じ事もう一回言ったの? 時間の無駄」と思われて終わりです。
また、言い間違えた時にI’m sorryやExcuse meをいちいち言ったり、言葉に詰まって You know や ah, Well とかが多い場合も嫌がられます。
無駄は全て省きましょう。
英語はいきなり面接では上手くなりません。 とにかく自信がなくても「恥かしい、間違えたらどうしよう」と言う態度は厳禁。
過度に自信を表現する必要はありません。
あくまで自然に「面接官が欲っしている回答を、正確に、無駄なく伝えるか」を考えた方が、合格率は飛躍的に上がります。
英語での面接対策!例文を覚えるよりも重要なこと
「英語の面接が怖い」「英語の面接で失敗したらどうしよう」と不安を抱くのは仕方ありません。
でも、「英語 面接 質問」「英語 面接 回答例」と検索して準備するのは、あまり意味があるとは思えません。
例文等は沢山出てくると思うのですが、おそらくそのほとんどは実際には聞かれません。
聞くか聞かれないかわからない事を勉強して頭の中を不安でいっぱいにするより、自分の履歴書を深く読み通しましょう。
実務や経験に関しての情報を日本語でいいので整理しておく方が絶対にいいです。
特に以下のことは必ずチェック見直しておきましょう。
- 何を知っていて、どんな分野に強みがあるのか
- 経験がまだ浅い分野
- 今努力している分野
- 今後の課題
- これからのキャリアパス
- 今まで経験した一番大きなプロジェクトとその成果
- 今まで経験した一番大きな失敗→そこから何を学んだか
- 自分の性格について、強み、弱み
- 自分を雇ったらその会社にどんなメリットがあるか(自己アピール)
たまに「そんな事聞いて意味あるの?」と言うトリッキーな質問がくることもありますが、来たらその時はその時です。
とにかく、普段はあまりやらない「自分を見つめ直す」事を徹底して、自分の事はしっかり説明出来る様にしておきましょう。
とくに自己紹介や志望動機などは、日系も外資系も大体は聞かれます。
必ず準備しておくようにしましょう。
英語面接での挨拶はどうすればいい?
英語面接での挨拶は、面接をうける職種や面接官によっても変わります。
そのため、日系だからこう!外資系だからこう!とあまり頭でっかちに考えるよりも、臨機応変に対応することが大切です。
以下では、外資系での挨拶のパターンについてご紹介します。
日本式の挨拶が好印象を与える場合もある
外資系であっても、相手の面接官が日本人や日本人顧客相手の場合は、日本式のビジネスマナーで挨拶をかわしましょう。
挨拶マナーに自信がない方は、上座や下座、名刺の渡し方、挨拶、座るタイミングなどを、事前に頭にしっかりと入れておいたほうが無難です。
面接官が外国人であっても、こういう企業の場合はこちらから「Hi,how are you?」と見切り発車で握手を求める事はギャンブルになります。
相手が日本語で来るのか、英語で来るのか、また、相手の名刺の渡し方などを伺いながら自分の出方を決定しましょう。
挨拶マナーを全く気にしない外国人面接官もいる
ただ、外資系の場合、全く日本のビジネスマナーを気にしない面接官もいます。
普通にこちらは座って待機していて、面接官入室したらお互い机越しに「Hi」と言いながら握手をし、机越しに名刺を投げる様に交換。
さっさと面接開始と言う事も多いです。
これも、相手の出方を見るのが大事です。
完全英語の外国人面接官でも、何故か日本式名刺交換が好きな人もいます。
とにかくその場の空気を読んで対応しましょう。
英語面接での自己紹介のポイント
英語で面接を受ける方であれば、履歴書も英語版を用意されているのでわかると思いますが、英語は現職から過去に遡る形でCVを作ります。
日本は、高校→大学→職歴1→ 職歴2と、過去から未来へ行きますが、英語の履歴書は逆です。
つまり、現在の会社→ひとつ前の会社→更にその前と言う順番です。
面接の際も、上記の順番で話します。
外資での自己紹介例文
My name is Shimaron papa. Thank you for having me here today. I’m currently working for ABC company as a senior product manager and currently being involved with ~ project to expand our products to Europe, where we haven’t been deeply engaged in so far. There are 15 people in the project team and the members are really multinational and multicultural so sometimes it’s challenging to consolidate the opinions but on the other hand it always makes me feel that I’m growing when we could overcome the hardships.
私の名前はしまろんパパです。 今日はお時間を下さって有難うございます。 私は今ABC社でシニアプロダクトマネージャとして働いていて、自社が深く入り込んでいないヨーロッパにシェアを拡大するプロジェクトに携わっています。 現在のチームは15人おり、多国籍、多文化なので、意見をまとめる事に苦労もしますが、困難を克服した時の達成感はひとしおです。
I previously worked for DEF company before joining ABC and at that time I was….
それ以前、DEF社に所属しており~
個人的には、2回以上転職した経験がある方でも、今の会社も含めて2社までの紹介でいいと思います。
3社前となると、何年も前でしょうし、そんな昔の事は相手もあまり興味がないからです。
自己紹介から長すぎると相手が飽きるので、比率としては下記のようになるのがおすすめです。
- 名前、簡単な自己紹介⇒1割
- 今の会社で何をしてるか、どんな仕事に携わってきたか⇒8割
- その前の会社での経歴、もしくはまとめや、やる気アピール ⇒1割
上記のように、今の会社で何をしてるか、何を達成したかをメインに話しましょう。
面接官が聞きたいことを簡潔に答えてください。
英語面接で必ず聞かれる逆質問におすすめの例文
まず間違いなく、面接で聞かれる逆質問は、「Any questions from you?」。
上記は非常に重要で、且つ準備が可能です。
外資系の面接を受けるなら絶対に準備をしておきましょう。
個人的によく使う逆質問は、「俺はとにかくやる気があるんだ」とアピールする為に以下を伝えることが多いです。
- When is the earliest day that I can join?
最短で入社出来る日はいつですか? - Assuming if I could join your firm, Is there anything I can do before joining that’d help me to get a good start?
入社出来るとして、入社前に何か準備出来る事はありますか? - How often do you have a chance to get involved with the global project?
(日本だけでない)世界的なプロジェクトにかかわる機会はどの程度ありますか? - How quick new joiners can usually be in charge of the product(project) manager?
新入社員は通常どの程度でプロダクト(プロジェクト)マネージャーになれますか?
基本的には、お金や休暇取得などの単純な逆質問よりは、「早く活躍したい」「どうやったら早く活躍出来るか」といった、自分のアピールの場として逆質問を使った方がいいと思います。
電話での英語面接で採用率を上げる3つのコツ
外資系の面接では、電話(携帯で)面接が入る事がしばしばあります。
元々予定されていた面接であれば、先方のビデオ会議システム等を利用して面接を受けます。
でも、突然の面接は「携帯でいいから明日30分だけ電話かけていい?」と、準備をほとんどする隙がありません。
携帯で話すのは我々ノンネイティブには結構辛いです。
そもそも一回も話した事ない、どんな人かも分からない人と、聞き取り辛い携帯で話さなくてはいけないのです。中々ハードルが上がりますよね。
静かな部屋でやる、周りに人がいないなどは当たり前ですが、経験上しまろんパパがやっておいた方がいいと思う対策も紹介します。
両耳で聞けるヘッドセットを用意する
BlueToothでもアナログでもいいのですが、必ず両耳で聞けて、両腕が自由になるヘッドセットを用意しましょう。
また、面接前に誰かに電話をかけてもらい、音量やこちらの声がどの程度の大きさで聞こえるか確認しておくことも大切です。
聴き直す事を恐れない
面接官も、『海外からの電話+ノンネイティブ』なので、聞き直しも許容はしてくれるはずです。
聞き取れない、理解に自信がない場合は「I can’t hear you very well」と聞いても失礼にはなりません。必ず聞き直しましょう。
回線が途切れる、調子が悪い事を強調したければ「connection is bad(not good)」でもいいと思います。
いずれにせよ、ちゃんと聞き直して、しっかり先方の質問を把握出来る様にしましょう。
いつも以上にゆっくり短く話そう
日本語でも英語でも、電話での会話は、仲のいい友達と楽しく会話する等でない限り、なるべく要件だけを話して済まそうとしますよね。
なぜなら話し辛いから。
面接も同じです。特にお互い初めてな訳ですし、あまりベラベラ話す必要はありません。
ちゃんと相手の質問を聞いて理解し、相手が聞き取りやすい様に、時間をかけてゆっくり明瞭に話す方が大事です。
電話だと、緊張から早口で余計な事までべらべら話してしまいがちですが、相手もよく聞き取れないかもしれません。
お互い「もう一回言って」が多くなると逆効果です。
ともかく落ち着いて話しましょう。回答は短くてもいいので、ゆっくり、明瞭に、簡潔に話すことを心がけてください。
ネイティブの様に言語能力でカバー出来ない分、話すスピードや明瞭さに重点を置き面接に臨みましょう。
英語面接の練習は転職エージェントの活用がおすすめ
英語面接対策は練習あるのみです。
例文を覚えるだけではあまり意味がないので、不安がある人は転職エージェントを活用して面接対策をしましょう。
転職エージェントは、キャリアプランや応募書類の添削、希望している企業の採用動向や社風の共有など、さまざまな面からサポートをしてくれます。
エージェントによって独占案件も異なればサポートの質も異なります。できれば、2~3社は登録をして、自分との相性の良い転職エージェントを見つけるとよいでしょう。
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外資系の英語面接は伝え方を工夫すれば採用率がぐんと上がる!
我々は英語ネイティブではないので、言葉では苦労はしますが、ある意味では英語面接の方が楽な時もあります。
変に圧迫面接をしたり、明らかに上から目線で態度が悪い人とか、(たまにいますが)そんな外国人はあまりいません。
日本の様に「お客様は神様」みたいな感覚もない為、企業と顧客もある程度は同じ目線で話しますし、面接でも「俺が取ってやる。 俺がお前を査定してやる」みたいな上から目線な雰囲気は少ないです。
あくまで、「お互いWin-Winになれる関係かどうか」を面接で確認しあっている感じです。
そのため、外資系企業の面接のコツは以下の3つを気を付けることにあると思います。
- 「英語が下手ですいません」と言う態度は見せない
- 回答は結論は先に、補足は後に
- 文法、発音は気にせず、「ともかく伝える」事を重視する
これさえ出来れば、外資系への採用にかなり近づけると思います。